海外から見た日本、日本から見た海外 ー 2つの視点からのつぶやき

オージー流選挙キャンペーン

 オーストラリアで3年ぶりに総選挙が行われ、5月21日の投票日に向けて各政党による舌戦や足の引っ張り合いが過熱している。

 オーストラリア市民ではなく、永住者である私は、市民と同等の権利を持てないものがいくつかあるが、その一つが選挙投票だ。かれこれ20年以上も住んで住ませていただいているし、国内外の政治に常に大きな関心を寄せるオージー夫を伴侶にするだけに、今回の選挙も100%他人事とはとらえていないが、どちらかというとやはり傍観者の立場にある。ソロモン諸島の問題はかなり関心あるけれど。

 私は学生生活を終えてすぐにオーストラリアに渡ったため、日本で投票したのは数えるほど。日本では投票は「任意」だが、オーストラリアでは「法律上の義務」とされる。つまりオージーたちは投票しないと罰金が科されるが、ことしの総選挙においては20豪ドル(約1800円)だそうだ(参照:オーストラリア選挙委員会 Non-voters – Australian Electoral Commission。なんだ結構少ないじゃん。

 夫婦で日本に住んでいた3年半の間にも地方選挙などあったが、オージー夫は在日本オーストラリア大使館に出向いたりして必ず票を投じていた。もちろん罰金が嫌なのでなく、選挙そのものに強い関心があるからだったけどね。

 余談はさておき…。今回の総選挙もこれまで同様、スコット・モリソン首相率いる与党・保守連合(自由党<Liberal>と国民党<National>)と最大野党の労働党(Labor)が火花を散らして政権争いを繰り広げている。

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(スコット・モリソン首相: Wikipediaより)

 労働党のアンソニー・アルバニージー党首は、選挙キャンペーンの初日にタスマニア州で演説し、失業者のために闘う!と豪語するも、直後の囲み取材では国内の失業率を問われて、「5.4%だったかなぁ~?(正解は4%)」とトンチンカンに答えてずっこけスタートを切ってしまった。以後、自身がコロナに感染してしまう不運に見舞われるも、最近の世論調査によると、労働党と保守連合の2党間支持率において、労働党54.5%、保守連合が45.5%とリードしている状態だ(参照:Roy Morgan Morgan Poll – Latest Morgan Poll political polling and surveys. – Roy Morgan Research)。キャンペーン期間は残り1週間となったが、労働党が9年ぶりに政権を奪取できるかが焦点となっている。

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(アンソニー・アルバニージー労働党党首:Wikipediaより)

 傍観者の私が驚く、というか、楽しんでいるのは、各党によるテレビ上のキャンペーンだ。ライバルのこき下ろし方がえげつなかったり、真面目な選挙をパロディー化しているのに、ホント笑ってしまう。「公共の放送の場でここまでしてひどくない?度が行き過ぎじゃなぃ?」とオージー夫に問うと、「選挙カーの演説よりマシじゃないか?」というちょっと視点のずれたお返事が。日本で生活していた頃、「騒音に近い。走っている車から聞こえる演説を聞いている有権者ってホントいるのか?」と聞かれたこともあるほど、オージー夫には日本の選挙カーによるキャンペーンが異様に映っていたようだ。

 ここ最近のテレビは、こんなアドばっかりで飽きちゃうけど、せっかくなので、その一部をご紹介したい。

  1.  自由党のアド
  2.  労働党のアド
  3. (番外編で)オーストラリア統一党(United)のアド

 1.自由党のアド

自民党は、「労働党さん、あなたの予算は穴ありありです。税金もうんと増えるでしょう」と軽快な語りで労働党をこき下ろしています。「It won’t be easy under Albanese(アルバニージーの下じゃ、イージーにはいかん)」と韻を踏んだ批判で締めくくります。

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2.労働党のアド

 労働党は、宿敵モリソン首相が、一般国民から握手を拒否されたり、一般国民の手を自ら取って握手するシーンの後に、ロボットと固い握手をする姿を紹介、「スコット・モリソンはついに握手を求める人に出会えた」という字幕を付けてディスります。同党は、俳優ラッセル・クロウを広告塔に使うなど、宣伝の手口も大胆。

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 3.(番外編で)オーストラリア統一(United)党のアド

オーストラリア統一(United)党は、同党の創始者で実業家・政治家のクライブ・パルマ―氏を前面に出したテーマソング「Thats My Kinda Party(訳:それがおいらの好みの党)」で応戦中。

 このパルマ―氏は、2022年のオージー長者番付で7位にランクインする資産家(推定資産183億5000万豪ドル<約1兆6447億円>)として知られますが(参照:9news.com.au<Australia’s top 10 richest people revealed>)、裁判沙汰も多くて国民の印象は今一つ。でも、このテーマソングが人気を博して、今注目を集めているのです。

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(クライブ・パルマ―・オーストラリア統一党創設者:Wikipediaより)

 早速、「それがおいらの好みの党」を聞いてみましょう!

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 歌詞がすごいのなんのって。

 2党(保守連合と労働党)しかいないと皆は言う。両者ともチンプンカンプンにやってきた。クライブが登場して違うことをしたら、おいらにも、お前さんにとっても良かった。恐れることはもう何もない。道は開けて、空は晴れて素晴らしい

 ♪おいらはこの先どうするか分かってらぁ。この党を強く信頼する。党のメンバーは毎日、おいらのために闘ってくれる

 ♪それがおいらの好みの党だ

だと~(一部意訳お許し下さい)。このビデオを見ていると、オージーのかをりもぷんぷん匂ったりして、結構ニタついちゃう自分がいます。

 でも私だけじゃないんです、この曲を評価しているのは。「この党は嫌いだけど、歌は最高だ」とか絶賛コメントがたくさん寄せられています(↓↓)。

 さぁ、パルマ―氏ご一行、この名曲でどこまで票を伸ばせるのかな。

Youtube上のコメント。非常に評価高いっ!

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